北海道出身ということもあり、北海道産サケに可能性を感じ、これまで15年以上、サケ由来のプロテオグリカンという原料に携わってきましたが、ここまでエキサイティングな感覚になったのは初めてでした。
今から遡ること約5年前のことです。 日夜、サケから非変性のプロテオグリカンを無駄なく、そして如何に効率的にプロテオグリカンを抽出できる方法はないか、またその分析方法の確立などを模索し続けていました。研究室に寝泊まりしながら高純度のプロテオグリカンの研究に没頭する日々も少なくありませんでした。
苦労の連続でしたが、トライ&エラーを繰り返しながら、寝る間も惜しんでの日々研鑽に励み、非変性ということに拘りを持って突き詰めてきた中、突然、大きな可能性に巡り会うことができました。
今まで目にしたことがない想像以上に大きなプロテオグリカンの分子量を見たときは、初めは目を疑い、興奮とも動揺とも取れる感情を抑え、スタッフ全員を集めてそれを確認してもらいました。 偶然なのか、分析の間違いなのか分からず、とにかくそれを現実にする為、再現性を求めてプロテオグリカンの研究を進めていくこととなりました。
当然のことですが、再現性が無ければ、プロテオグリカンの製品化が難しいことは十分理解していました。 それでも、ただただ諦めたくはなかったのです。 現在流通している製品製造の合間を見ての研究であった為、時間は思いのほか掛かってしまいましたが、ようやく安定して製造できるようになり、やっと連鎖結合活性型プロテオグリカンの製品化が現実となりました。
通常のプロテオグリカンより2~3倍の分子量の大きさを持つ連鎖結合活性型プロテオグリカンのポテンシャルに対して、新しい世界が広がる可能性を今はただ信じて、期待する他ありません。